♪♥ このページは,元の教材「高校数学の基本問題」の「二項定理・多項定理(入試問題)」について,サーバ・トラブル等に備えてバックアップ・ファイルとして作成したものです. ♫♣ ただし,学習の記録は付いていません. |
【二項定理】
(a+b)nの展開式におけるan−rbr (0≦r≦n)の係数は nCr になる.
【問題1】★☆☆
[解説を読む](x+2y)6の展開式におけるx2y4の係数はである. (2014年度京都産業大 理学部)
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【問題2】★☆☆
[解説を読む](x−2y)6の展開式におけるx4y2の係数はウであり,x3y3の係数はエである. (2011年度東海大 理工学部)
(x−2y)6の展開式におけるx4(−2y)2の係数は6C2だから
x4y2の係数は(−2)2×6C2 →ウ・・・(答) x3(−2y)3の係数は6C3だから x4y2の係数は(−2)3×6C3 →エ・・・(答) |
【問題3】★☆☆
[解説を読む]の展開式におけるx2の係数はアである. (2005年度東北学院大 工学部)
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【問題4】★☆☆
[解説を読む]を展開したとき,定数項は3456である. (2011年度慶應義塾大 商学部)
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【問題5】★★☆
[解説を読む](x+1)8(x−1)4を展開したとき,x10の係数はウである. (2014年度慶應義塾大 看護医療学部)
ア)
(x−1)4を展開したとき,x4の係数は1 (x+1)8を展開したとき,x6の係数は8C2 x4×x6の係数は1×8C2=28 イ) (x−1)4を展開したとき,x3の係数は(−1)×4C1 (x+1)8を展開したとき,x7の係数は8C1 x3×x7の係数は(−1)×4C1×8C1=−32 ウ) (x−1)4を展開したとき,x2の係数は(−1)2×4C2 (x+1)8を展開したとき,x8の係数は8C0 x2×x8の係数は(−1)2×4C2×8C0=6 x10となる組合せは以上の3通り 28−32+6=2・・・(答) |
【多項定理】
(a+b+c)nの展開式におけるapbqcrの係数は になる.(ただし,p+q+r=n, 0≦p, q, r≦n)
【問題6】★☆☆
[解説を読む](x+2y+3z)6を展開したとき,xy2z3の係数はである. (2000年度中部大 工学部)
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【問題7】★☆☆
[解説を読む](x2−2x+3)5の展開式におけるxの係数はウであり,x3の係数はエであ. (2011年度名城大 薬学部)
(x2−2x+3)5の展開式における(x2)p(−2x)q3rの係数は
(ただし,p+q+r=5, 0≦p, q, r≦5) すなわち,x2p+q(−2)q3rの係数は すなわち,x2p+qの係数は ここで,2p+q=1, p+q+r=5, 0≦p, q, r≦5となるのは,p=0, q=1, r=4の場合だけだから,係数は →ウ・・・(答) また,2p+q=3, p+q+r=5, 0≦p, q, r≦5となるのは, ア) p=0, q=3, r=2の場合から,係数は イ) p=1, q=1, r=3の場合から,係数は 合計で,−1800→エ・・・(答) |
【問題8】★☆☆
[解説を読む](1+x+x2)5を展開したときのx6の係数はサである. (2009年度早稲田大 人間科学部)
(1+x+x2)5の展開式における1pxq(x2)rの係数は
(ただし,p+q+r=5, 0≦p, q, r≦5) すなわち,xq+2rの係数は ここで,q+2r=6, p+q+r=5, 0≦p, q, r≦5となるのは ア) r=0のときq=0となって適さない イ) r=1のときq=4, p=0 ウ) r=2のときq=2, p=1 エ) r=3のときq=0, p=2 オ) r≧4のときq<0となって適さない 以上から,45・・・(答) |
【問題9】★☆☆
[解説を読む]を展開したとき,xを含まない項はである. (2000年度小樽商大)
を展開したとき,の係数は
(ただし,p+q+r=6, 0≦p, q, r≦6) すなわち,の係数は すなわち,の係数は ここで,xを含まない項となるのは,2p−q=0となるとき
2p−q=0・・・(1)
p+q+r=6・・・(2) 0≦p, q, r≦6・・・(3)
この連立方程式は,一意的(ただ1通り)には解けない.方程式が2つしかないから.
※係数の大きいpの値によって場合分けすれば(方程式が1つ増えるから)解ける ア) p=0のとき,q=0, r=6 イ) p=1のとき,q=2, r=3 ウ) p=2のとき,q=4, r=0 エ) p≧3のとき,q=2p≧6となって,解なし 以上から,481・・・(答) |
【二項係数の性質】
主な公式として,次のようなものがある.高校数学として,これらの公式を「覚える」ことは求められていないことが多い・・・必要なときに,求めることができればよい.((1)(3)の証明は後出問題参照.他はこのページ参照)
(1)(2) (3) (4) (5)
【問題10】★★☆
[解説を読む]nは正整数とする.等式 を用いて,次の等式が成り立つことを示せ. (1) (2) (3) (2014年度富山県立大 工学部)
(1)
与えられた等式 にx=−1を代入する. ・・・■証明終■ (2) 与えられた等式の両辺をxで微分すると (なお,右辺の微分は合成関数の微分法による) できた式の両辺にx=1を代入すると ・・・■証明終■ (3) 与えられた等式の両辺にxを掛けると 両辺をxで微分すると できた式の両辺にx=1を代入すると ・・・■証明終■ |
【問題12】★★☆
[解説を読む]自然数nに対して101n n102n−103 n(n+104)105n−106 となる.となる最小のnは108107である. (2011年度慶應義塾大 総合政策学部)
にx=1を代入すると
→101・・・(答) にx=1を代入すると すなわち →102103 とおく,すなわち 両辺をxで微分すると さらに両辺をxで微分すると x=1を代入すると →104105106・・・(答)
r=0のとき,だから
n=8のときn=9のとき だから,n=09→107108・・・(答) |
【問題11】★★☆
[解説を読む]以下の計算をせよ. (ⅰ)オカキ (ⅱ)クケコ (2016年度西南学院大 経済学部)
【問題13】★★☆
[解説を読む]nは自然数で,a>0, b>0とするとき,次の不等式(1),(2)を証明せよ. (1) (2) (2005年度滋賀大 教育学部)
(1)
二項定理を用いて展開すると ここで,a>0だから,右辺の第3項以下はすべて正の数になる (等号はn=1のとき.n>1のときは,不等号が成立する) (2) (1)の結果において,を代入すると 両辺のn乗根をとると |
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